ウルトラマラソンランナー、藤澤舞さんのインタビュー後編をお届けします。
後編は、「トレーニングとサプリメント」についてお話しいただきました。
―いいコンディションを保つために、トレーニングをする。サプリや食事を変える。それがレースの結果にも直結するのですね。藤澤さんはどのようなトレーニングをしていますか?
コーチ・石井さん「365日同じメニューをこなしているわけではなく、レースに向けた『トレーニング期』、レース前の『調整期』、レース直後1週間の『回復期』に分けて取り組みます。
この時期は、激しいトレーニングはできません。マッサージやストレッチをして、血流やリンパ液などの流れを良くしたり、疲労除去のために軽いジョギングをします。
食事面では、藤澤さんは貧血気味だったので、レース前にタンパク質や鉄分をしっかり摂ってもらうようにしました。貧血だと、長い距離をいい状態で走れません。暑い時期のレースでは、汗とともに鉄分など、どんどん流れ出てしまうので、補給する必要があります。
サプリメントはいつもAHCCⓇとオリゴノール®を飲んでいますが、それに加え鉄のサプリメントもプラスしました。体質に合わせた食事とサプリメントを加えたことで、レースの結果がよくなりました。
−サプリメントもいくつかを使い分けているのですね。
コーチ・石井さん「藤澤さんは基本寝る前か、朝飲んでいます。僕も同じですね。サプリメントを摂取することで安心してトレーニングに集中できます。
我々競技者は、サプリメントが『競技力』に直結するから摂るんです。1秒でもタイムを削りたいとか、いつもいい状態でいたいので。
サプリメントを摂る大切さを、一般の方にももっと知ってほしいです。アメリカでは一般の方もサプリメントを気軽に取り入れています。
僕が思うことは、『予防の段階』で、からだに対してもう少し気を使っててあげようよ、ということですね。サプリメントは、元気なうちから取り入れることと、維持していくことが大事ですよね。」
—継続は力なりは、本当のことですね。さて、石井さんと藤澤さんは市民向けのランニング教室も開催されていますが、参加者の方はどのような方ですか?
藤澤さん「教室は月に2度開催しています。午前中に講義を50分とトレーニングを90分して、午後からランチをみんなで食べながら、「今日の走りはどうだった」と、ざっくばらんに会話をします。
年齢は40代〜60代の方中心ですね。定年をきっかけに始めたり、体重が80㎏を超えたからとダイエットのために始める方もいます。女性でしたら、子どもの手が離れたことがきっかけになった方もいますね。」
—これから運動を始めようと思っている方のために、続く秘訣を教えてください。
藤澤さん「無理しないことが続ける秘密です。以前は、朝5時から7時までをトレーニング時間に設定して、毎日20㎞をノルマとしていましたが、現在は効率的なトレーニングに変更して、結果がついてくるようになりました。体調もよくなりましたし。
私は元々食べるのが好きで、とにかく量を食べるのですが、走っている分、罪悪感もなくいっぱい食べられるのがいいですね。」
—無理しないことが大切。ほんとうにそうですね。毎日20㎞のランニングですか・・・
藤澤さん「実は私、競技を始めるまではフルマラソンランナーって頭がおかしい人なのかと思っていたほどなんです(笑)高いお金を払ってまで、苦しい思いをして、何が楽しくて走ってるんだろうと思っていたんです。
そんな私が今、100㎞走っているので誰でもできるんですよ、シューズさえあればね。
タイムを狙わなくても、健康維持が目的なのであれば走ることはプラスにしかならないですね。血の巡りや身体のめぐりがよくなるのでスッキリしますよ。」
—力強いお言葉ありがとうございます。私もまずは2㎞から始めてみようかと思います。さいごに、藤澤さんの今後の目標を教えてください。
藤澤さん「まずは、来年9月の世界選手権に出場するために、2018年のサロマ湖が勝負ですね。」
コーチ・石井さん「サロマ湖は、2018年クロアチアで開催される世界選手権の選考レースになっているので、まずはここで世界選手権の権利を勝ち取ることですね。
ここから先も、アスリートとしてベストタイムを狙っていかなければなりません。藤澤さんは長距離を走るのに向いている筋肉を持っているんです。筋組織も人によって構成比が違うんですね。正しいトレーニングを続ければ結果がでてくるのが長距離の世界。今年はもっと記録が伸びると信じています。ウルトラマラソンはこれからもっと面白くなっていきます。」
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藤澤さん、石井さんお話ありがとうございました!
インタビュー中、終始「すぐに走れるようになりますよ!走りましょう!」とお誘いをいただいたことがとても印象的でした。興味のある方はぜひ、札幌エクセルAC公式WEBサイトもごらんください。
藤澤 舞(ふじさわ まい)
北海道札幌市出身
100kmマラソンをメインとする日本を代表するウルトラランナー。2008~2016年 IAU100km世界選手権 8回連続出場2010,2011年 IAU100kmアジア選手権 優勝。また、2012,2014年はIAU100km世界選手権にて団体銀メダル、2016年団体金メダルを獲得。2013年 サロマ湖100kmウルトラマラソンでは、待望の総合優勝を果たす。2016年も同大会で優勝。数多くのレースに出場し、洞爺湖、千歳JAL国際、金沢マラソンで優勝を収めるなど実力派ランナーとして活躍中。
石井 憲(いしい けん)
北海道札幌市出身
1990年 福岡国体に3000MSCにて北海道代表として出場。 同年、全道高校2位にて、インターハイ出場。現在はジュニアトップチームのトンデンRCや、静修高校陸上部の外部コーチとして若い世代への指導に力を入れている一方、市民ランナーを対象とした「札幌エクセルRC」の立ち上げや、札幌エクセルホテル東急等でのランニング教室を定例で開催し、市民ランナーへの指導も行っている。
■札幌エクセルアスリートクラブ公式サイト
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公式ブログhttp://blog.livedoor.jp/sapporoexac/