病気を治すのは“自分”。“寿命”をどう生きるか?<前編>

北河内藤井病院・副院長の川口雄才先生にお話を伺いました。

北河内藤井病院はセカンドオピニオン外来を設けており、全国から電話相談を受付しています。がん治療に関わられてきた川口先生は、医者として勤務される傍ら、仏道の修行を経て、阿闍梨(あじゃり)の資格もお持ちです。

「どう生きるか」という言葉が印象的でした。前後編に分けてお届けします。

-AHCC®との出会いについて教えてください。

「平成7年に初めて知りました。出向先の病院の理事長先生が健康食品に対してたいへん興味をお持ちで、『AHCC®というものがあるんだけれども一緒にどんなものか見に行かないか?』と仰られたんです。

当時、医者というのは西洋医学に一辺倒でした。初めてその話を受けた時、『何を胡散臭い事を言ってるんだ?』と思ったのが率直な感想です。最初は断っていましたが、理事長先生が何回もお誘いくださいまして、『(場所は)札幌だけどどう?』と。『札幌なら行ってもいいかな』と思ったんですね(笑)(※注:アミノアップ化学は北海道札幌市の製造メーカー)

実際に使ってみて良いと感じたので、研究を進めました。AHCC®をはじめ、代替医療について勉強を始めたのがそのころからでした。」

 

-10年近くに渡って研究を重ねられたということですが、詳しく聞かせていただけますか。

「がんが主な治療分野です。胆石、ヘルニア、盲腸の手術などもありますが、がんの手術がやはり主体です。

がんでは、手術、放射線療法、抗がん剤治療を施しても最終的によくならない患者さんがいます。現時点で、がんの5年生存率は、50%。三大治療の他に何かできることはないかと思っていたのも事実です。

機能性食品は薬ではないため、病院では扱えません。『治験』という形で患者さんの了承を得て試していきます。”良い”、”良くない”を判断するためにはデータが必要ですから、300例以上、8~10年の年月をかけて研究しました。『これを使うと免疫が高まる』と断言するには、それだけ年月がかかります。大腸がん、胃がん、乳がんと治験を重ねました。」

 

-川口先生の治療方針についてお聞かせください。

「西洋医学と、機能性食品などを取り入れた代替医療を併用する”統合医療”に取り組みます。やるべき治療を行ったうえで、サポートとしてAHCC®も取り入れる。というものです。

治療方針のひとつとして、『低用量抗がん剤療法』をやっています。抗がん剤の量を通常の半分から5分の1くらいに抑えるのです。低用量のため、副作用が抑えられます。

抗がん剤を使う目的が通常と違います。通常量の抗がん剤を投与する目的は、『がんを消す、縮小させる』こと。がん細胞とともに正常な細胞もやられてしまい、副作用が出ます。低用量(少量投与)の目的はがんをやっつけるというより『現状維持』です。

これ以上に大きくならないようにしておけば、正常な細胞も障害を受けにくくなる。しかし、それだけでは(治療としては)弱い。私はそこにサポートとしてAHCC®を加えています。」

 

-現状維持という言葉が印象的ですね。

「低用量の抗がん剤を投与して、免疫を高めるものを加える。現状維持になるよう促してがんの進行を緩めてから、『自分の免疫力で小さくしましょう』という試みです。

がん患者さんは免疫が落ちています。免疫を高めると、低用量でもがんは小さくなって、消えることもあります。」

 

-私たちの身体にはもともとがん細胞を小さくする力が備わっているんですね。

「というかね、病気は誰が治すんだ?という話です。医者じゃない。『自分』なんですね。

治る・治らないは、自分が一番大きい。でも、皆さんそれがわかっていらっしゃらないと思うことが多いです。医者はがんなんて治せない。手助けをしているだけです。そこがポイントです。自分の治す力が働いて初めて、がんが治る。他の病気も同じです。

肺炎なんかでも、抗生物質で治しますけれど、それは単なる手助けです。

高齢になると肺炎で体調を崩される方が多いけれども、同じ人間なのにどうして抗生物質が効かなくなるかわかりますか。

50代の方と80代の方と、一緒に肺炎になったとして、同じ抗生物質を使っても、若い方のほうが治りやすいのは、『自然治癒力・免疫力』の差なんですよ。だから免疫力です。免疫力を高めるにはどうしたらいいか?という話なんです。」

 

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「病気を治すのは自分自身」こころに響くお言葉です。川口先生のお話は後編に続きます。来週の更新を楽しみにお待ちください。

 

 

川口 雄才(かわぐち ゆうさい)先生

医療法人藤井会 北河内藤井病院 副院長

公式ホームページ:http://www.kitakawachi.fujiikai.jp/

住所:大阪府四條畷市岡山東3丁目1−6

電話 072-879-5311