帝京平成大学大学院 教授 久島達也先生インタビュー記事、後編です。
前編はこちら。
-鍼灸治療のレベル維持と、向上のためにも高い水準の技術を承継していく必要があるのですね。
施術に当たる年数にして3~5年、時間では1万時間もの間、一人前の技術を身につけるために努力が必要です。
エビデンス(科学的根拠)という言葉を聞いたことがあるでしょうか。西洋医学に対する言葉として耳にしたことがある方が多いかも知れませんが、東洋医学にもエビデンスが多数あります。しかし再現するためには鍼灸師の高い技術習得を要します。そのために、日頃から取り組んでいるところです。
-今後の鍼灸治療、東洋医学を含む全体において、先生が「こんな社会になれば理想」という状況がありましたらお聞かせいただけますか。
今後、会社の福利厚生で「鍼灸治療」が受けられるようになるといいのでは、と考えます。
状況が悪化してから無理矢理休みを取って、ようやく病院に行くというのでは遅い場合もあります。病気に向かう未病の状態で予防できる環境になれば理想です。
ハードルがいろいろありますが、会社にとっても、社員が常に健康維持できていれば良い面も多々あるでしょう。病気にせよ、未病の状態にせよ、本人自ら早く気づくのが一番ですが、なかなか難しいのも現状です。
家族でも距離が近すぎて逆に不調に気がつかないことがあります。専門家がいれば気がつくこともできます。「かかりつけ医」を持つ習慣も次第に浸透してきていますよね。国が掲げている「健康増進」も、基本は「日常的に、自分自身で自分の健康に目を向けて生きる」ということです。それができるような環境作りが求められますよね。
-改めて、先生の鍼灸院でおこなわれている治療について教えてください。
基本的に6回の治療を6週間かけておこなうことが基本です。痛みが消えるとされる期間が6週間だからです。
経過によって治療プランを変化させます。既に自覚症状のある不調だけでなく、未病を正確に見つけることで患者さんが結果として健康になることを目指します。必要に応じて補完代替医療を組み合わせて指導しています。
AHCCⓇもその一環で、自分の身体を元気にする選択肢を持とう、ということでおすすめしています。
-AHCCⓇの印象についてはいかがですか。
やはり世界中で“研究され続けている”ものである、ということは大きいですよね。
いま私が取り組んでいることは、AHCCⓇが腸の免疫に対してどの程度の影響を及ぼすかと言うことです。人によって、自分の身体の調子の良い悪いに敏感な方もいれば、鈍感な方もいます。
体質による差はあっても、基礎となる免疫を高めておくことが、体質改善にも、未病改善にもなり、病気を防ぐことにも早期回復にもつながります。神経、免疫、精神など非常に様々なことが絡み合って、私たちの健康の土台が作られていますから、どれがどのように影響し合っているか解明されていないこともたくさんあります。
そんな中でも、天然素材からできているAHCCⓇは、元々自然の物である私たちの身体にとって天然で無理がないという意味でも、良いと言えますね。
-最後に、読者の方へメッセージをお願いいたします。
病気でもそうでなくても、誰もが大半の時間の過ごし方について自分自身で責任を持って過ごしますので、しっかりと「養生」することが欠かせません。
心も身体も密接に関わり合い、支え合って強くなりますのでね。その助けとして医療があって、機能性食品があります。
私が皆さんにお伝えしたい言葉は、「一病息災」です。
無病息災に越したことはありませんが、「人は一つくらい身体に不調や心配事を持っていた方が、健康に気をつけられる」ということで、患者さんによく伝えています。その方が自分の身体のことをちゃんと見られるようになるし、変化に気づきやすくなります。
自分の身体は自分で守るもの。
未病の状態で回復につとめられる方が一人でも増えて欲しいですね。
不安なことや心配事があったら、池袋鍼灸院までお問い合わせください。
久島達也(ひさじま たつや)先生
帝京池袋鍼灸院・鍼灸臨床センター 院長
帝京平成大学大学院 健康科学研究科及びヒューマンケア学部 鍼灸学科 教授
横浜市立大学大学院 医学研究科 博士課程修了。
医学博士。はり師、きゅう師。
公式ホームページ:http://medical.thu.ac.jp/shinkyuu/index.html
住所:東京都豊島区東池袋2-51-4
電話:03-5843-4879 (鍼灸臨床センター)
03-5843-3128 (帝京池袋鍼灸院)